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サイコパスは偏桃体の活動が小さい
共感が欠如しているサイコパス
サイコパスが犯罪的な性格として語られることが多いのは、もっぱら共感性の欠如に起因しています。他人の痛みや苦しみを推し量ることができないため、自己中心的で高慢になり、他人を自由に操ろうと考え、人を傷つけても罪悪感がないと言われています。
その一方で知能が高い場合も多く、日常生活で問題を起こさないどころか、社会的に成功するケースもあります。
これはサイコパスの脳が全体的に劣っているわけではなく、一部の機能だけに障害があることを示しています。
最近のイギリスの研究によれば、サイコパスの脳は普通の人の脳に比べると、偏桃体の活動量が非常に小さいとされています。偏桃体は恐怖や嫌悪などの感情を支配する部分と考えられており、ここに異常があると対人関係に重大な障害を生じる可能性があります。
脳機能障害が原因だった
サイコパスの脳では感情を司る偏桃体が小さい一方で、言語や数字を操作する知的な部分には問題がありません。そのため他人に共感できない反面、感情にとらわれずに行動できるという特徴があります。知性を感じさせるサイコパスも多く、言葉巧みに他人を操り、人気を集めるケースもあります。しかし嘘をつくのが平気で、責任感を持つこともないとされています。
こうした性格は従来は学習によるものと考えられていましたが、研究の結果からは脳機能障害の一種である可能性が示唆されています。障害に遺伝的な要素があれば、サイコパスも遺伝することになります。ただし脳の詳細な機能については研究途上であり、はっきりとした結論が出ているわけではありません。治療法の有無についても、今後の研究に期待が持たれるところです。
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